犬の毛が生え変わることを「換毛」、その時期のことを「換毛期」と呼びます。
犬の換毛期は人間に例えると衣替え、春には暑い夏に備えて被毛を減らして密度の少なくすっきりとした夏毛に、秋には寒い季節を乗り切れるように古くなった夏毛を処分してふあふあとした保温性の高い冬気に生え変わります。
期間は地域や気候、環境や個体差によって変わりますが、約1か月ほど続きます。
換毛期があるのは、『ダブルコート』の犬種
犬には、オーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)を持つ二重構造の被毛のことを『ダブルコート』と、オーバーコート(上毛)だけを持つ『シングルコート』の犬種がいます。
- ▽ダブルコートの犬種(柴犬はこちら)
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体の表面のオーバーコート(上毛)は、長くて粗い被毛で主に風雨や日光や外的な刺激などのダメージから体を守り、オーバーコートの下に密生した細く柔らかいアンダーコート(下毛)は、防水や体熱を保温する役割を担っています。
換毛期に抜け落ちるのがアンダーコート(下毛)で、冬には古くなった夏毛を処分して保温性があるアンダーコートに、夏には被毛を減らして通気性が良い構造になります。
(柴犬、ポメラニアン、チワワ、ダックスフンド、フレンチブルドッグ、パグ、ゴールデンレトリバー、コーギーなど)
- ▽シングルコート
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原則的に換毛期がなく1年を通して徐々に生え変わるため抜け毛が少なく掃除は簡単ですが、トリミングをする必要があります。
(トイ・プードル、ヨークシャー・テリア、ビジョン・フリーゼ、マルチーズ、イタリアン・グレーハウンド、ミニチュア・ピンシャーなど)
部屋中が毛だらけ!ブラッシングでお手入れを
換毛期はとにかく抜け毛がすごくて、部屋中、いや家中が毛だらけと言っても過言でないくらい毛だらけになります。
抜け落ちるのを減らす基本は、とにかくブラッシングです。毎日これでもかというぐらい取れます(笑
ブラッシングの途中の抜け毛
ブラッシングは皮膚の血行を良くして新陳代謝と被毛の生え変わりが促進され、毛や皮膚を清潔に保てるようです。
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もしもお手入れを怠ると、抜けた毛が落ちずに毛玉になったりして通気性が悪くなり、雑菌が増殖。
そして皮膚炎になってしまい、かゆみでガジガジ噛んだり、爪でかきむしったりして、皮膚を傷つけることもあります。
それから抜け毛を放置しておくとダニの発生やハウスダストの原因になり、アレルギー症状を引き起こす可能性もあるので、掃除もこまめに行いましょう!
換毛期なのにあまり抜けず、年中抜け続けることも
エアコンで年中快適に過ごせる気温にしてしまったり、散歩が少なかったりして気温の変化を感じない生活をすると、換毛期にあまり抜けずに年中抜け続けることがあります。